この章では、故障したときの対処方法を解説します。
センサで計測した値が異常値を示している
計測している水位や雨量が異常値を示している場合、センサ機器の故障が考えられます。センサ機器の交換を行って下さい。
※センサ機器購入から1年未満の場合は、メーカー保証を受けられ無償交換可能な場合があります。詳しくはメーカーまでお問合せ下さい。
計測したデータが送信されない
IoT機器で各センサで計測した値を送信できない場合は下記の可能性が考えられます。
①太陽光システムから電気が供給されていない
②micro sim カードの契約が切れている
③Raspberry PiもしくはUSB LTEドングルに不具合が発生している
④USB LTEドングルの故障
⑤Raspberry Piの故障
⑥回路基板の故障
それぞれの対処方法に関して下記を参考に作業を行って下さい。
①太陽光システムから電気が供給されていない
太陽光システムから電気供給の有無を確認するには、Raspberry PiのLEDが点灯しているか、またUSB LTEドングルのLEDが点灯しているか、冷却キットのファンが回転しているか確認を行います。

確認した結果、点灯がされておらず、ファンが回転していない場合はバッテリーの交換を行って下さい。
バッテリーの交換は、まず、マイナス側の電線を外し、その後プラス側の電線を外します。
新しいバッテリーを準備したらプラス側の電線を取り付け、マイナス側の電線を取り付けます。
※感電の危険が伴いますので、くれぐれも安全に作業を行ってください。

新品のバッテリーに交換しても、電気が供給されない場合は、太陽電池充放電コントローラーSolar Amp Bの交換を行って下さい。
バッテリー交換後、1月程度経過後同様に電源の供給がされていない場合は太陽光パネルの故障が考えられますので、太陽光パネルの交換を行って下さい。
太陽光パネルの交換もバッテリー交換と同様に、マイナス側の電線を外し、その後プラス側の電線を外します。
新しい太陽光パネルを準備後プラス側の電線を取り付け、マイナス側の電線を取り付けます。

②micro sim カードの契約が切れている
IoT機器からインターネットに接続するために使用しているsim カードの契約が切れている可能性があります。simカードの契約期間や支払忘れ等確認を行い使用可能な状態にして下さい。
③Raspberry PiもしくはUSB LTEドングルに不具合が発生している
カメラ部、ハウジングケース内の回路基板に接続しているコネクタ付コード2Pを外し電源を落とします。その後、3分程度経過後再度接続し電源を入れます。
20分程度経過後、ため池監視用IoT機器重要情報エクセルファイル内、さくらのVPS欄ドメインをコピーし、ブラウザに貼り付けため池監視用Webサイトを開きデータが送信されていることを確認します。

④USB LTEドングルの故障
Raspberry PiのLEDが点灯しているが、USB LTEドングルのLEDが点灯していない場合は、USB LTEドングルの故障が考えられます。USB LTEドングルをノートパソコン等に接続し、インターネットに接続可能か確認後、接続が出来ない場合は、USB LTEドングルの交換を行って下さい。

⑤Raspberry Piの故障
太陽光システムが正常かつ、USB LTEドングルで正常にインターネットへ接続可能な場合は、Raspberry Piの故障が考えられます。
Raspberry Piの故障はmicro sd カード内のデータ破損、micro sd カードの破損、Raspberry Pi自体の故障が考えられますが、原因究明にはさまざまな確認が必要となるため、新しいRaspberry Pi及びmicro sdカードを準備し、再度設定やプログラムの設置等を行います。
新しいRaspberry Pi及びmicro sdカードを準備後、第五章全て、第六章4節、7節、8節を実施後Raspberry Piの交換を行って下さい。
交換後、20分程度経過後、ため池監視用IoT機器重要情報エクセルファイル内、さくらのVPS欄ドメインをコピーし、ブラウザに貼り付けため池監視用Webサイトを開きデータが送信されていることを確認します。
⑥回路基板の故障
太陽光システム、USB LTEドングルでインターネットへ接続可能かつRaspberry Pi交換後ため池監視用Webサイトにデータの送信ができない場合は、回路基板の故障が考えられます。
回路基板の故障はマイクロコントローラや電子部品の故障が考えられますが、原因究明は各電子部品を確認する必要があり、各電子部品が正常に動作するか確認を行うのは困難な為、回路基板の再作成を行い交換します。
回路基板の再作成は、第四章2節、3節、4節を実施して下さい。再作成し、交換後20分程度経過後、ため池監視用IoT機器重要情報エクセルファイル内、さくらのVPS欄ドメインをコピーし、ブラウザに貼り付けため池監視用Webサイトを開きデータが送信されていることを確認します。