この章では、ため池に設置するIoT機器の構築を行います。
IoT機器の構築では、ドリルやバッテリーを扱うため、くれぐれも安全には注意して下さい。安全のために、可能な限り2人以上で作業することを推奨します。
1.各部材の準備
この節ではIoT機器の構築をする為の、各部材の準備を行います。
作業時間:120分
USB LTEドングルPIX-MT100のセットアップ
屋外からインターネットに接続する為にUSB LTEドングルPIX-MT100を使用します。
PIX-MT100をインターネットに接続する為に初期設定を行います。
まず、PIX-MT100本体とPIX-MT100で使用可能なmicroSIMを準備します。

準備完了後、PIX-MT100にmicroSIMを挿入します。

挿入後、USB端子を起こし、PCに接続します。

PCに挿入後、インターネット環境(WIFIや有線LAN)を切断します。
その後、Webブラウザで「192.168.0.1」にアクセスし、ユーザー名、パスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。
※ユーザー名、パスワードはPIX-MT100の取扱説明書に記載しています

ログイン完了後、「設定」メニューをクリックします。

モデム設定画面が表示されますので、アクセスポイント名設定に各項目を入力し、設定を行い、「適用」ボタンをクリックします。
※各設定項目は契約したところにより様々ですが、microSIMカードの取扱説明書に記載されていることが多いです。

以上でUSB LTEドングルPIX-MT100のセットアップは完了です。
電源ボックス作成
太陽電池充放電コントローラーSolar Amp Bや、機器に使用する電圧を変換する為の降圧DCDCコンバータを収納する為の電源ボックスを作成します。
木製取付ベースを防水・防塵開閉式プラボックスに取り付けます。


取付完了後、ボックスの底に電源コードを通す穴をドリルで開けます。
電源コードを通す穴は、図のように直径8mmの穴を3箇所開けます。



太陽電池充放電コントローラーSolar Amp Bとさら木ねじ3.1mm×25mmを2本準備し、電源ボックスの上部に取り付けます。
※下穴を2mmのドリルビットで開けるとスムーズに取り付け可能です。


降圧DCDCコンバータとなべタッピング4mm×16mmを2本準備し、電源ボックスの上部に下穴を開け取り付けます。
※下穴を3mmのドリルビットで開けるとスムーズに取り付け可能です。


ポール取付金具を電源BOXに取り付けます。


カメラ部の作成
屋外防雨仕様カメラハウジングケースに取付ブラケットを準備し取り付けます。


取付完了後、単管クランプ(丸フランジ付)、トラス小ねじM6×25mm、M6ワッシャー、M6六角ナットを準備し、下記図のように取付ブラケットに取り付けます。



屋外防雨仕様カメラハウジングケースにRaspberry Piを設置する部材を作成します。
パネコート イエローを170mm×85mmに切断したものと、パネコートイエローを55mm×85mmにカットしたもの、金折、さら木ねじ3.1mm×10mmを準備し、下記画像のように組み立てます。
※下穴を2mmのドリルビットで開けるとスムーズに取り付け可能です。



組み立てた部品に、屋外防雨仕様カメラハウジングケース内から土台を取り外し、トラスタッピングM4×10mm、ステンレス丸ワッシャーM4×20を用い取り付けます。
※下穴を3mmのドリルビットで開けるとスムーズに取り付け可能です。


第六章で作成した機器から、Raspberry Pi NoIRカメラモジュール V2を取り外し、作成した部材にさらタッピングM2×10mmとスペーサー
ネジ径M2用寸法4mmを用い取り付けます。
※下穴を1mmのドリルビットで開けるとスムーズに取り付け可能です。


作成した部材に第六章で作成した機器を取り付けます。第六章で作成した機器と積層式ケース、ラズベリーパイ冷却キット、両面テープを準備し、機器を積載式ケースに取り付けます。

取付完了後、両面テープを積載式ケースに貼り付けます。

図のように機器を貼り付け、リボンケーブルを固定します。

固定後、ラズベリーパイ冷却キットを取り付けます。
※取付時冷却キットの電源ケーブルをピンの間に入らないように注意すること。

取付完了後、回路基板をRaspberry Piに取り付けます。
その後冷却キットの電源ケーブルを差し込みます。赤色のコードを一番左上に、黒色のコードを一番左上から2つ隣の箇所に差し込みます。


屋外防雨仕様カメラハウジングケースに作成した部材を取り付けます。

取り付け完了後、USB LTEドングルをRaspberry Piに挿入します。

以上でカメラ部の作成は完了です。
バッテリーBOXの作成
密閉型ディープサイクルバッテリーJC75-12を入れるバッテリーBOXに電源コードを通す穴をドリルで開けます。RVBOXを準備し、図のように背面上部中央に8mmの穴を1箇所開けます。


ソーラーパネル部の作成
大型太陽電池DB050-12にタルキ止めクランプを取り付けます。
タルキ止めクランプ、なべ小ねじM5×20mm、M5ワッシャー、M5ばね座金、M5六角ナットを準備します。

大型太陽電池の各隅に図のように各隅に取り付けます。

取り付ける時は、六角ナットが緩まないように、なべ小ネジ、タルキ止めクランプ、大型太陽電池、ワッシャー、ばね座金、六角ナットとなるようにします。

以上でソーラーパネル部の作成は完了です。
電源コードの作成
太陽電池充放電コントローラーと大型太陽電池やバッテリー、機器との接続に必要な電源コードを作成します。
まず、太陽電池充放電コントローラーと大型太陽電池を接続する電源コードを作成します。
VCTF 0.75×2芯ビニルキャブタイヤ丸形コードを、1.5mに切断します。切断後、コードの片方を4cmまで被覆をむきます。

もう片方を2cmまで被覆をむきます。

以上で太陽電池充放電コントローラーと大型太陽電池を接続する電源コードの作成は完了です。
次に、太陽電池充放電コントローラーとバッテリーを接続する電源コードを作成します。
VCTF 0.75×2芯ビニルキャブタイヤ丸形コードを、1.5mに切断します。切断後、コードの片方を18cmまで被覆をむきます。

もう片方を2cmまで被覆をむきます。

以上で太陽電池充放電コントローラーとバッテリーを接続する電源コードの作成は完了です。
最後に降圧DCDCコンバータと機器を接続する電源コードを作成します。
VCTF 0.5×4芯ビニルキャブタイヤ丸形コードを、1.5mに切断します。切断後、コードの両端を2cmまで被覆をむきます。

以上で太陽電池充放電コントローラーと機器を接続する電源コードの作成は完了です。
以上でIoT機器の構築をする為の、各部材の準備は完了です。次の節では、IoT機器を構築します。